最先端の業界情報を
発信するメディア

食を通じて感動を提供

私が勤務する事業所は、大阪府池田市にあるパン工場の社員食堂になります。
近くには、大阪伊丹空港や結婚式場などがあり、大阪北摂地域の玄関口としても有名な場所です。
当事業所は社員1名、パート3名の4名で365日運営しております。

料理構成は、小鉢3種類、サラダ2種類、おにぎり、ライス、みそ汁、カレー、メイン肉、メイン魚、特製麺、丼物、その他常時、ラーメン、うどん、そば等といった、豊富な献立となっております。量が多い分、1人で調理するのは、大変ではありますが、私自身、料理が大好きなので、毎日楽しく仕事をしています。

 

私は外食産業で約18年お世話になり、「料理の基本」「サービスの在り方」「清掃、整理の重要性」を学び、元々、給食業界に興味があったので、転職し2023年3月に入社致しました。「福祉施設の料理ってどんな感じだろう?」「社員食堂の献立構成はどうなっているのかな?」「チームワークバランス、オペレーションはどうなの?」等、最初の頃は不安な気持ちもありましたが、先輩社員に色々と教えてもらい、徐々に自分のペースで業務に専念できる様になりました。

約1年、社員食堂で働いて感じた事は、レストランでも食堂でも「食を通じて感動を提供」するという事には変わりはないのかなと、実感しています。外食時代でも、お客様から、「美味しかったよ、また来るね」「ご馳走様でした、いつも忙しそうだけど、スタッフ皆元気だよねー」など、ありがたいお言葉を沢山頂戴しました。もちろん、反対意見のコメントも多々ありました。食堂の場合、やはりお客様との距離が近い為、より具体的な意見だったり、ご指摘をいただいたりと、日々学びながら向上に努めています。

 

業務の中で1番、気を付けている事は、やはりお客様に「マンネリ感を与えずいかに美味しい料理を作り上げるか」という事を意識して、日々の料理に反映させる事じゃないかと考えています。例えば、発注の段階で、今までに使用したことのない食材を注文して、取り入れてみたり、調理では、同じ様なメニューでも調理工程を変えて仕上がり具合に変化をつけてみたりだとか、工夫次第では無限大の可能性があります。幸いにも、私自身の得意分野で、外食で培ってきた経験を十分に活かして、日々奮闘中であります。
もう1つ同じく気を付けてるのが、厨房内の雰囲気作りです。やはり、料理を作る人、提供する人というのは、される側からしたら、とても重要な事で、笑顔(マスクと帽子でわかりづらいですが)、言葉遣い、接客態度、は居心地の良さに比例するものだと思っています。普段からスタッフ間で他愛もない会話をしたり、趣味、プライベートな会話をしたりとかで、フレンドリーな関係でもあるような、信頼関係も築けるような、職場環境を意識しています。

そういった中で、不定期ではありますが、イベント食の実施も行っています。
昨年10月に厚切り豚丼、11月にジャンボチキンカツ、元日には雑煮定食なんかも実施致しました。今月はメイン肉料理でチーズチキンロールカツの提供をしました。日々の食事も大事ですが、イベント食の実施はお客様にはもちろん、従業員にも良い刺激になっており、料理の美味しさ、見た目の感じ方、個人個人で違いはありますが、向上的な内容ではないかと実感しています。
今後の取り組みとしては、コロナ渦の影響も薄れてきたので、イベント食、バイキング食等の実施を立案中であります。

 

しかし、ただやみくもに調理をしてお客様に喜んで頂くだけではなく、食材のロス軽減、在庫、原価コントロール等にも気を付けて日々業務に取り組んでいます。その中でもフジ産業での取り組みの一環として行っている、食材ロスの軽減には十分、気を付けています。食材のロスについては、レストランでも給食でも「完全予約制」にしない限りは100%不可能な事ではないかと考えています。
やはり、特定多数のお客様にご利用してもらうには、ある程度の商品数、在庫はどうしても必要になってきます。極端に売り切れにしてしまえばいいのですが、それはそれで顧客満足度の低下に直結してしまいます。
現状では、個々のメニューに対してある程度の設定数を設けて、品切れになる前に、追加調理で調整しています。それでも、平日、土日祝、メニュー構成等で多少の変動がある為、場合によっては、品切れにしてしまう事もあります。
外食をしていた時にも思いはあったのですが、やはり、あるべき商品が無いというのは、多少なりお客様に不快感を与えているのかと思い、心苦しい思いもあります。食材ロスの対策は今も課題の一つで、試行錯誤しながらも取り組んでいます。

 

最後になりましたが、私たちが日々、取り組んでいる業務というのは、小さなプロセスもあり、大きなプロセスもあり、お客様に「食を通じて感動を提供」をしている事なんだと自信を持って言える事だと私は思っています。

皆様、長い話になってしまいましたが、最後までお付き合いありがとうございます。

 

平池 一樹(ひらいけ かずき)

2023年入社 CSF事業本部 関西支店所属 調理師

社員食堂にて従業員の方々への食事提供業務に従事
主な業務内容 調理・特別食などの立案

 

 

 

 

あわせて読みたい関連記事